ウェブ解析する際に必ず必要になるパラメータ。簡単に使え、サイト計測に役立ちます。ただ、初めて計測や設定をするときはやり方がわからず不安なもの。今回は自分自身がすこし間違えたところを踏まえ、説明していこうかと思います。
パラメータの基礎的な知識
URLパラメータとは情報をサーバーに送るときにURLへ付け加える変数のことを指します。
URLだと「?」以降がパラメータ部分になります。
- 例1) https://kashiiblog.com/?source=google&page=cpc&campaign=banner_A
- 例2) https://kashiiblog.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=banner_A
パラメータ部分にも意味があり、値が違うと表示される内容が変わる場合(たとえばカテゴリなど)もあれば、値が違ってもコンテンツが変わらないパラメータ(たとえばアクセス解析用のパラメータなど)もあります。
パラメータの種類
パラメータにはさまざまな種類があります。
1.関数のパラメータ
関数のパラメータは、プログラミングの分野で使われるものです。プログラミングにおいては、関数やメソッドなどの定義をする際に、先頭などで変数名を列挙して宣言します。この宣言された変数のことをパラメータと呼びます。「引数」や「実引数」と呼ばれます。プログラミングを知らない場合は分かりにくいと思いますが、プログラムを実行する際に設定する指示の一つです。
2.URLパラメータ
もう一つが、先ほども述べたURLパラメータです。URLパラメータは、URLの末尾に特定の形式で表記するものです。特定の形式とは、URLの末尾に、半角の「?」(クエスチョンマーク)を付けて、その後に「パラメータ名=パラメータ値」と記述する形式のことを指します。
UTMパラメータと通常パラメータは別
私がパラメータを初めて知ったのはUTMパラメータだったので、勝手に間違えていたのですが、パラメータとUTMパラメータは別です。ここでは通常パラメータとUTMパラメータというように書き分けます。
通常パラメータ |
UTMパラメータ |
|
GAでの計測 | 計測可能(URLでの計測となる) | 計測可能(参照元などイベントに自動的に追加される) |
使う場所 | サイト内回遊に使える | 外部流入に対応、サイト内回遊には不向き(外部流入となる) |
パラメータの設定方法 | 自身で設定可能 | 決まりあり |
GoogleAnalyticsで計測する際には
UTMパラメータ
GoogleAnalyticsで計測する際には以下のようにUTMパラメータを設定していきます。Googleで説明をしているのをそのまま持ってきているので詳しくはそちらを確認してください。
UTMパラメータ |
識別データ |
用途 |
utm_source ※ | 参照元 | 検索エンジン名やサイト名などの媒体名を指定 |
utm_medium ※ | メディア | テキスト広告やバナー、メルマガなどを指定 |
utm_campaign ※ | キャンペーン | 販促商品やサービスのキャンペーン名、広告のキャンペーンタイプなどを指定 |
utm_term | キーワード | 有料検索広告向けのキーワードを指定 |
utm_content | 広告のコンテンツ | メルマガの送信日時、リンク先のページコンテンツを指定 |
※こちらは設定必須項目となります。
utm_source(参照元)
他のパラメータも同様ですが、utm_sourceを設定したらイベントとして計測されます。utm_sourceはページへの流入元の名称となる部分です。流入元のことはGoogleアナリティクスでは「ディメンション→参照元」として表示されます。例として「google」「yahoo」「facebook」「line」などがあげられます。
流入区分 | utmパラメータ |
---|---|
Google広告 | utm_source=google |
Yahoo!広告 | utm_source=yahoo |
utm_medium(メディア)
キャンペーン媒体を指定する部分です。Googleアナリティクスでは「ディメンション→メディア」として表示されます。以下のように設定します。
流入区分 | utmパラメータ |
---|---|
検索広告 | utm_medium=cpc |
バナー広告 | utm_medium=banner |
utm_campaign(キャンペーン)
キャンペーン名称やプロモーションコードなどを設定します。Googleアナリティクスの「ディメンション→キャンペーン」として表示されます。以下のように設定されます。
流入区分 | utmパラメータ |
---|---|
2021年の資料請求 | utm_campaign=siryo2021 |
2021年4月のDM | utm_campaign=DM_202104 |
名称は、識別しやすいものにしてください。また、ほかの担当者と施策共有するのであれば共通ルールを作っておくとよいでしょう。
utm_term(キーワード)
検索キーワードを設定します。Google アナリティクスの「ディメンション→キーワード」として表示されるパラメータです。以下のように設定します。このutmパラメータは、PPC(有料検索)広告で流入キーワードごとに計測する時に利用します。したがって、パラメータには出稿するキーワードを設定します。
流入区分 | utmパラメータ |
---|---|
キーワード「アクセサリー」 | utm_term=accessories |
utm_content(コンテンツ)
複数の広告がある場合、広告を区別するために設定します。Googleアナリティクスでは「ディメンション→広告コンテンツ」として表示されるパラメータです。以下のように設定します。主に広告のA/Bテストをしたい場合に使うのをおすすめします。例えば、広告名と値が一致するような分かりやすい名称を設定しておきましょう。
流入区分 | utmパラメータ |
---|---|
DMの送信日 | utm_content=email210402 |
有料広告のバナー | utm_content=banner_A/banner_B |
URLパラメータを付与するときの注意点
実際にページの検索結果を絞り込んで表示するには知っておくべきことがあります。ここでは簡易に説明するので自分で調べてくださいね。
- パラメータ名や値に「?」や「&」は使えない
- 日本語は文字化けの原因に
- アンカーリンクはパラメータの末尾に付ける
- リダイレクトされる場合に注意する
- 重複コンテンツを回避する
- UTMパラメータはサイト内ではおすすめできない(サイト内リンクにUTMパラメータが入ってしまっているときの対処例)
まとめ
今回は自身の備忘録としてまとめてみました。必要があれば使ってください。
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